子どもが自信がないので、親として一生懸命に励ますけれど、なかなか子どもに自信をつけさせることができない。保護者からそんなお悩みが多く寄せられます。今回は、自信のない子どもへの親の対し方についてご紹介します。
子どもの本音を見極める
子どもの自己肯定感を高めて、子どもに自信をつけさせるために、子どもを褒めて育てなさい。
いわゆる褒める子育ては、子育てをする親がもっとも多く目にする言葉です。
毎日、続いていく子育て、密接した親子関係のなかで、子どもを褒めて育てるというスタンスは大切なものです。
子どもが幼児期であれば、丸ごと子どもを褒めてあげるという対し方で基本的には問題ありません。
子どもが小学生になり、自我が芽生えはじめる頃になると、表面的な丸褒めでは通用しなくなる場合が出てきます。
本当の意味で子どもを褒めるということは、実はとても難しいことだからです。
しかし、これについて語るものは残念ながら多くありません。
なぜ、難しいのかというと、子どもが心の底でこうありたいと考えている姿に対して、子どもを褒めてやらなければ、子どもにとって本当に褒められたことにはならないからです。
表面的に褒めたとしても、それが子どもの望んでいることとすれ違っていたとしたら、子どもに自信をつけさせるにはいたらないのです。
ですから、子どもが本当は何を望んでいるのかについて、正しく見極めることがまず必要になります。
完璧主義な子ども、遅咲きの子ども、慎重な子ども。と、子どもにも様々なタイプたいます。
また、小学生の時期はまだまだ善悪に対しても、これから知り、判断力をつけていかなければならない時期にあたります。
子どもが考えていることについて、親は方向修正しながら、子どもの本当の希望を見極めていかなければなりません。
子どもの褒めるポイントをおさえる
子どもの本音を見極めることは、すぐにできることではないかもしれません。
子どもの本音、タイプがいまいちつかめない、といった場合は、褒めるポイントを探っていくとよいでしょう。
褒めるポイントは、必ずしも子どもが今頑張っている事柄についてではなくても大丈夫です。
例えば、子どもが宿題をしている際に、「今までよりもノートがきれいに書けるようになったね。」と声をかけたり、
子どもの日頃の行動の中で、「お皿の片づけを手伝ってくれてありがとう。前よりも上手に運べるようになったね。」などと声をかけてあげることでも十分効果があります。
大切なことは、子どもが以前よりも成長したという点を認めてあげること。
「前よりも●●できるようになった」というフレーズを頭に入れて声かけするとうまくいきます。
小さな成長をいつも親が認めてくれているということを子どもに伝えることが大切です。
望む理想の設定が高い子どもでも、低い子どもでも、いつも親に認めてもらえているということを実感することで、自分を少しずつ肯定し自信をつけていくことができます。
こうした過程を経て、子どもが小学3,4年生になったら、具体的に子どもがどうなりたいと望んでいるのか、その希望と自信が持てないことの間に何があるのかを親子で話してみるのも良いでしょう。
高い目標を掲げているゆえに自信がない子どもも意外と多くいます。
子どもの目標の高さに対して、スモールステップでも目標を叶えていく方法を伝えます。
小さな目標に到達するたびに、子ども自身が自分に対して褒めてあげられるようにすることも大切です。
得られる達成感に対して褒め、子どもが自分の力で小さな自信を育てていくことを伝えてあげると良いでしょう。
子どもを褒めて育てるとは、子どもが自分の力で自信を育てていけるように援助することでもあるのです。